【検証】パンパース VS ムーニーマン オムツによるイノシシ肉の熟成
- 2016/01/08
- 21:59

ジビエというのは、一般的に熟成させてから食べるものとされていますよね。
Wikipediaにもそう書かれています。
当然のことですが、ジビエは畜産の肉とは違いますので、仕留めた環境の他、その動物が何を食べて育ったか、年齢などにより肉質が異なります。
硬い肉もあれば柔らかい肉もあり、その動物特有の匂いが強烈にするものもあります。
これら個体差がある肉を美味しく食べるように、熟成という行程を経てから料理されます。
で、この熟成についてですが、ネットで調べたり、猟友会の人に聞いてみたり、ジビエ料理の店で教えてもらったりとしましたが、想像以上に奥が深い。
専門業者もあるくらいなので、本格的にやろうと思ったら、それなりの設備が必要です。
特に、よくある失敗だそうですが、獲れたてのイノシシ肉をいただくも、もらってそのままのビニール袋に入れた状態で、熟成ぞ!と冷蔵庫に入れておいたら、3日後には腐ってしまっていたということ。
イノシシさんには申し訳ないことに、私もかつて2回もやらかしてしまいました。
なんで冷蔵庫に肉入れてるのにすぐ腐ってしまうのだ!?!?
と思って調べたときに出会ったのがコチラのサイト。
今や狩猟に関心ある人で知らぬ人はおらぬでしょう。
孤独のジビエ
ようは、水分であるドリップ(生体液)が腐敗を促してしまうのですな。
これを知ったときは目から鱗で、他にもいろいろとためになる事が書かれているこのサイトで、多くを学ばせていただきました。
もはやブログの管理人には抱かれてもいいと思ったね。
孤独のジビエで、熟成をやるにあたり、紙オムツも有効と知り、0歳児がいる我が家には紙オムツが大量にあるので、試してみたところ、いい感じで熟成させることができました。
3歳くらいの♂イノシシで、あまりいい肉質ではなかったのですが、熟成により美味しくなりました。
そして、一般家庭におけるジビエの熟成は紙オムツを使うのが、簡単で上手にできるという持論を持つに至りました。
一般家庭の設備における、ジビエの熟成は、猟友会の先輩に聞いたり、ネットで調べたり、いろいろ試したが、今のところ、オシメでやるのが一番"簡単で上手に"できる。
ちかくブログにまとめようと思ってます。
#ジビエ #熟成肉 #狩猟 pic.twitter.com/tpdExWzwgy
— サラリーマン猟師 (@TaketoOgawa) 2015, 10月 3
となれば、次なる疑問は、なんのオムツが良いかです。
いざ、検証!!!
オムツと一重に行っても、乳幼児用、ペット用、老介護用、そして女性物とあるわけですが、上記の通り、我が家には0歳の子供がおりますので、迷わず乳幼児用の一択です。
愛する我が子のオムツだからこそ、肉にも使えるという自分を説得するための半ば強引な理由付けでもあります。

オムツといえば、パンパースとムーニーマンが二大巨頭。(だと思っている)
昔っからCMで散々流れるので、この商品名を知らぬ日本人はおらぬでしょうが、一体どちらの商品が優れているのかは使ってみないとわからぬところ。
我が家の場合は、息子の大腿部にフィットしやすいということで、パンパース採用ですが、いただきもののムーニーマンもあるので、果たしてジビエに使うにはどちらが良いか?
今回はこの二種類のオムツで検証してみます。

と、いうことで、我が子より未使用オムツをいただきました。
いや~~~ん!寝顔が可愛い~~~

イノシシ肉!!
は、巻き狩りで獲れて分配されたものがどっちゃりありまっせ~。
これは推定2歳の痩せた♂イノシシでして、一切れ焼いて味見した限りは、硬くて味なくて不味いですね。
古参猟師となると肉を見ただけで、これは不味いなと判断するようで、分配の際に「いらない」という人が多く、私が大量にもらったのでした。 よくあることです。

この中から、フィレとモモ肉の部分を・・・

真っ二つにします。

これを用意したオムツ(左:パンパース 右:ムーニーマン)に、、、

詰めます。

パンパース、ムーニーマン共に排泄物が漏れず、コンパクトに捨てられるように、このようなテープが付いています。
これを利用して、、、

このように、肉が外気に触れないよう、丸まった形にします。

肉の水分で冷蔵庫内を汚さないよう、袋に入れて、、、

冷蔵庫のチルド室へ。
10日後━━━
オシメ、開封!!!

うわぁ・・・
何これ汚っ!!
とは思うなかれ。

表面をトリミングするとどうだ。
なんとも美味しそうな肉でありましょう?

左がパンパース。
右がムーニーマン。
見た目による違いはありませんねぇ。

写真左列がパンパースで右列がムーニーマン。
さらにスライスしても、見た目の上では違いが感じられません。
匂いも、どちらも変わらず、イノシシ肉の匂いです。

フライパンで焼いて食べ比べてみましょう。
結果は・・・
違うぞ! 違う気がする!!
パンパースの方が、クセがなく上品な豚肉のような味になっている。
どことなくワインのような風味も感じるがこれは一体・・・?
ムーニーマンは、THE熟成肉!という感じで、イノシシ本来のクセもろ共濃縮された感じ。
どちらが旨いかというと、私はパンパースを選ぶが、これは好みが分かれるところ。
ただ、どちらも美味しいのは間違いない。
やはりオシメだ!
一般家庭におけるジビエの熟成はオシメがお手軽なのだ!!
結論
『オムツメーカーにより、味が少々変わる。』
いかがでしょう。
まだ『オムツdeエイジング』を試したことがない方は、これを機にお試しされてみては?
犬猫用のオムツシートなんかは安価だそうですよ。
最後に。
私は“熟成至上主義”ではありません。
先輩猟師から教わったことなのですが、晩秋の脂がよくついたイノシシは、獲ってすぐ食べる方が美味しいと思っています。
本日獲れたイノシシ推定2歳♂。脂が凄い。この手のイノシシは、熟成なしでその日に喰うのが旨いと、うちの猟友会では言われている。 師匠が作った野菜と共に牡丹鍋。
朝の見切りで写真家の幡野さんと遭遇した。
猟場で偶然会うってとても嬉しいね pic.twitter.com/3SLi9gTLSo
— サラリーマン猟師 (@TaketoOgawa) 2016, 1月 3
また、漫画『山賊ダイアリー』の2巻では、赤木さんが以下のことを言われています。

つまるところ、熟成、いやジビエは本当に奥が深いのです。
それゆえに面白いのです。
私のジビエを美味しく食べるための研究は今後も続きます━━━
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