都内でハンターを志す諸子、井の頭公園で狩猟鳥獣の観察ができるぞ!
- 2015/08/10
- 14:26
漫画「山賊ダイアリー」の影響で都内でも狩猟に興味を持ち、ハンターを目指すべく、とりあえず狩猟免許を取得する若者が増えているという。
ちなみに、私が猟師になろう!と決意したのは、「ぼくは猟師になった」を読んだのがキッカケ。
猟師になるためには、なんといっても、まずは狩猟免許を取得せねばならない。
東京都における狩猟免許試験は、年2回、8月と9月に行われる。
試験の概要、難易度、合格までのポイントについては、ネットで「狩猟試験 内容」や「狩猟試験 問題集」と検索すれば、個人のHPやブログが数多あり、とても参考になる。
また、狩猟試験の1週間前に開催される、猟友会主催の事前講習会を受講すれば、かなり高い確率で合格できると思う。
というより、上手いように事前講習会を受講しないと試験に受からないような仕組みになっている。
筆記試験はともかく、実技の方で、銃の持ち方、罠の掛け方など、試験に通るための講義をするので、受講しなければ実技で落ちる可能性が高くなるわけだ。
さて、実技試験の中では、写真または絵を使っての狩猟鳥獣判別問題がある。
これも、狩猟読本の絵とネットで写真、「はじめての狩猟マニュアル」などの書籍を見て、"とりあえずは"覚えることができる。
ただ、やはり実物を見ないと馴染みが湧かないのに加え、実際の猟場では、瞬時に狩猟鳥獣の判別をしなければならない。
つまり、百聞は一見にしかずの理論で、本物を観察して動きや特徴を己の脳内にしっかりと焼きつけたい。
そんなハンター諸子にうってつけの場所が都内にある。
吉祥寺は井の頭公園にある動物園、正式名称『井の頭自然文化園』だ。

そんな訳で、やってきました井の頭自然文化園。
写真のお三方は、今夏に狩猟免許試験を受ける予定で、勉強会と称して集ったわけであります。

まずは、水生物エリアで、水鳥の観察です。

こちら、写真中央の黒い身体に白いクチバシの鳥は「オオバン」。非狩猟鳥獣です。
狩猟鳥獣の「バン」(写真内右したに貼りつけ)はクチバシがオレンジ色っぽい色。
いやぁ~こりゃ、実際に猟場でオオバンかバンか見分けろ言われても、難しいものがありますね。
オオバンの右隣のカモ2羽は、「キンクロハジロ」のオス(右)とメス(左)で、こちらは狩猟鳥獣です。
こんな感じで、猟場でも、狩猟可と不可の鳥が混ざっているでしょうから、観察眼を鍛えねばなりません。

こちらは、「ヨシガモ」。狩猟鳥獣です。
狩猟読本のように、鮮やかな色をしていませんが、これは季節による所謂エクリプスなのでしょうか。
試験勉強の際は、同じく狩猟鳥獣の「ヒドリガモ」と混同して難義したのを覚えています。
頭の色が違うので、『ヨシが緑でヒドリが茶』という覚え方をしましたね。
水生物エリアには、他にもカモ、サギ、ツルと狩猟可・非の鳥がおり、じっくり観察することができます。
水生物エリアを観察後、動物園(本園)に移動。
動物園の方で、四足動物に小動物、陸鳥の観察ができます。

こちら、井の頭動物園のシンボル的存在のゾウの「はな子」
1947年、戦後すぐ日本にやってきて、日本国内で飼育されたゾウの中では最も長寿だそうです。
この日は、はな子は気が乗らなかったのでしょうか。
多くの来場客の呼び声に反応することはなく、ひたすら尻を突き出し、尻尾をゆらゆら揺らすだけでした。

こちらは、「ヤマドリ」。狩猟鳥獣で、東京都では猟友会がキジと共に11/15の狩猟解禁に合わせて放鳥を行っています。
ただ、聞くところによると、放鳥する固体は、翼や片足が不自由な状態のものが一定数おり、即刻キツネ・タヌキの餌食になるものが多そうとのこと。
また、餌付けで人に懐いているので寄ってくる個体もおり、すぐにいなくなるようですね。

「アナグマ」。狩猟鳥獣で、その肉はイノシシよりも美味と言われています。
私も一度食べたことがありますが、脂が上品な甘さというのか、一言でいうととにかく絶品です。
夜行性とされているので、箱罠で狙ってるのですが、なかなかかかりません(涙)
写真のように、恥も外聞もなく大股おっぴろげて寝てるの見つければ、獲るのは楽ですが、野生じゃまずありえないですね。

こちらは「ニホンリス」。非狩猟鳥獣です。
園内のリス園には、「シマリス」、「タイワンリス」の狩猟鳥獣もおります。
リスはイギリスでは、煮込みやパイにして食べられており、美味だそうなので、いつか獲ってみたいですね。
動物園ではその他、イノシシ、シカ、キツネ、タヌキ、ハクビシン、アライグマなどクマ以外の四足ほぼ全てが確認できます。
鳥もキジ、コジュケイの狩猟鳥獣と、ツグミ、カワラヒワといった非狩猟鳥獣が確認できます。

井の頭動物園には、彫刻園も併設されており、追加料金なく彫刻家・北村西望の作品を観ることができます。
北村西望は、長崎の平和祈念像を作った人です。
平和祈念像と同サイズのレプリカが展示してあるので、平和祈願のポーズをとり、記念撮影しました。
(スマートフォンの画像編集アプリが平和祈念像にまでモザイクかけよった・・・)

勉強会を終え、吉祥寺といえば、焼き鳥「いせや」でしょう!ということで、"いせや"でまだ明るいうちから焼き鳥&ビールです。
名物のシュウマイに焼き鳥各種と結構注文しましたが、お会計は一人当たり2,000円いかずと、個人的には値段の安さが、いせやの魅力と思っています。
Twitterオフ会…なのか? Ogawayugさん、ひらけんさん、通りすがりのガスマニアさんと、吉祥寺は、井の頭公園で狩猟鳥獣観測ツアーやってからの、焼き鳥いせやで明るいういからビール。
た、楽し!!
#オフ会 #狩猟 #狩猟 #猟 pic.twitter.com/ZymRge2BAH
— サラリーマン猟師 (@TaketoOgawa) 2015, 6月 14
今回の井の頭公園での勉強会を終えて、近く試験を受験予定の3人は、口々に『大変勉強になった!』とおっしゃってました。
動物園で飼育している動物なので、「野生」ではありません。猟場ではもっと動きが機敏で、姿全体を現すことの方が少ないでしょう。
しかし、絵や写真で見るのと実物見るとでは、記憶の残り方に違いがあるはずです。
これから試験を受ける方も、猟期前にもう一度おさらいしたい方も、井の頭自然文化園で勉強会をされてはいかがでしょうか。
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