野外フェスでの「解体ショー」が大盛況だったことを考える
- 2017/06/08
- 00:31

2017年5月20日~21日「Natural High! 2017」という野外フェスイベントに昨年に引き続き出店者として参加しました。
野外フェスで水タバコワークショップしたら大繁盛だった
今年は、水タバコ体験に加えて段ボールオーブン作りのワークショップと、アースデイ東京で親しくなった畠山千春さんの書籍や工芸品を販売させていただいたのですが、、、
今年も山梨道志村ナチュラルハイに出店しております。
— イクメン猟師Ogawa (@TaketoOgawa) 2017年5月20日
段ボールオーブン作りワークショップですが、アースデイでのご縁で畠山千春さんの書籍、工芸品を販売しております。また、会場来る途中でアナグマのロードキルものを拾いました。
15時頃に解体しようと思うので是非起こしください。 pic.twitter.com/sAh6F2NYob
偶然、フェス会場に向かう道中で、ロードキルされたアナグマを発見。
その場の思いつきで、ワークショップの余興とすることに決めました。

こんな感じでブースの看板に「アナグマ解体します」の貼り紙をしたら、通りゆく人は「見たい!見たい!!」と興味津々な人が結構いたように思えた。
開始時間の15時には人だかりができて、大人数が凝視する中、解体を行いました。
ナチュラルハイの会場に向かう途中で拾ったロードキルアナグマを捌く。
— イクメン猟師Ogawa (@TaketoOgawa) 2017年5月20日
大人も子供も興味津々な人だかり。
『こんな風にお肉になっていくんだね』と会話する親子が散見されて、ちょっとした食育になれたかな。
『明日は何時から捌くんですか?』
と聞かれた。
こりゃ来年は解体ワークショップだな pic.twitter.com/NtdlEMsiF7
アナグマの解体ショー。
— 幡野 広志 (@hatanohiroshi) 2017年5月21日
子どもも大人も興味津々。
アナグマの前脚と息子が握手。
マグロの解体ショーも人が集まるけど、獣の解体ショーにも人が集まるんだね。 pic.twitter.com/bdAsmVxMd6
ロードキルされたアナグマを拾うところから、解体ショーの様子↓↓
https://t.co/t3nop3RlkM @youtubeより
— ひきこもり猟師 ツチヤ (@Rose_Autoscopy) 2017年5月24日
アナグマを拾った日
ちなみに、解体を担当したのは、イベントスタッフとして同行した
元引きこもりの猟師ツチヤ
と
遠藤部族の菅田悠介
の二人で、私は枝肉からの精肉作業を担当。

このように大盛況だったアナグマの解体ショーですが、事務局から怒られたり(事前許可をもらった)、動物愛護関連の方から非難やクレームがくるかもと思っておりました。
ところが全くそんなことはなく、解体ショーを見た人からは、
「解体体験のワークショップがやりたい」
「もっと解体みたい!明日は何時からやりますか!?」
「これぞ、究極の食育ですね。ありがとうございました」
などの感謝を含んだ感想をいただきました。
魚の解体ショーとは違って、アナグマという可愛らしい動物の解体。
もちろん見たくない人は沢山いるだろうし、むしろ見たがらない人が多いと思います。
しかしながら、「カワイソウ」とか「キモチワルイ」などのよくある反応も特段なく、大人も子供も食い入るようにアナグマが解体される様子を見ていました。
最近、感じていることですが、
解体を見たい!
解体をやってみたい!
という人が、今物凄く多い気がします。
ニワトリ解体のワークショップを開けば、即刻定員が埋まるし、罠シェアリングに参加している仲間も、その参加の動機は「獲物を獲りたい!」というより、「解体がやりたい」というところです。
では、一体なぜ、そんなに解体に興味があるのか?
なんとなくな私の見解。
果物や野菜の収穫体験が楽しいように、解体も楽しく感じるからだと思います。
そして、そこに至るまでの考え方として、「食育」があるように思えます。
「食育」というワードがよく使われるようになったのは、5~6年前(※)くらいからな気がしていますが、
“食べ物が自分の口にはいるまでの過程”を意識する人が、「食育」という言葉をよく聞くようになってから、劇的に増えました。
コンビニ弁当やファーストフードなどに見られる、食品添加物や遺伝子組み換えの食物、または食品偽装などのことをニュースで知ると、気になってしまいますものね。
それらの食べ物が大好きだった知人もいつの日からか、急にオーガニックに拘るようになりました。
理由はメタボと診断されたからだそうですが、食べ物を気にしなかった知人の変貌ぶりには驚きました。
特に子育て世代は、食品添加物はかなり意識しています。
我が家もそうですし、妻からママ友との話を聞くと、ママ友全員が“原材料や産地の書かれているラベルを見て”購入しているそうです。
で、果物や野菜の収穫体験をした方はわかると思いますが、収穫する楽しさもそうですが、すごく安心するのですよね。
しっかり自分の手で収穫してから料理になるまでの工程を見ると。
お肉についてもそれと同じことが言えます。
可愛らしい姿をしている動物だったりするからこそ、落命することに対するショックから目を背けてしまいますが、それも含めて生き物がお肉になるという学びです。
実際自分の手で解体した肉ほど安心できるものはありません。
今の子育て世代、いや50~60代の人でも、解体をしたことがある人はそうそういないでしょう。
親子で一緒に学べる食育。その一つが解体です。
この日は、たまたまフェス会場に行く道中でアナグマを拾ったわけですが、思いつきの解体イベントをやってみて本当によかったです。
また来年も Natural High! で出店するつもりですが、解体体験ワークショップをやろうかな。
・・・。
うん、無理だろうな。。。
と、そんなことを解体ショーが終わった後に考えていました。
あ、「解体をやりたい」という人が増えている理由はもう一つあります。
わたし、解体はじめました
という、私たちの出店ブースでも販売していた 畠山千春さんの本。
この本読みました!という人が何人いたことか。
(既に読んだことあるという人ばかりだったから一冊も売れなかった)
若い女性が、動物を解体するというセンセーショナルな本を読んで影響された人は多くいるはず。
数年後には、自分で狩猟して解体して料理する、主婦ハンターが全国にたくさんでてきているかもしれない。
ちなみに、今年も水タバコが人気で多くのお客様にご利用いただいた感謝感激。
有名ジャーナリストの佐々木俊尚さんまで来てくれた。

ジャーナリストの佐々木俊尚さんと、野生動物増加の問題やオオカミ導入論についてお話させていただいた


いや~今年も楽しかったです。
また来年のNatural High!でお会いしましょう!
というか、Natural High!に是非来てください!!

最後にスタッフ4人で記念撮影。また来年。
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